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共用部分の配管の取替えと専有部分の配管の取替えを同時に行う事例

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令和4年度 国土交通省「マンション管理適正化・再生推進事業」

共用部分の配管の取替えと専有部分の配管の取替えを同時に行う事例

発行元:
マンションみらい価値研究所
テーマ:
建物の老朽化に伴い専有部分の配管工事を管理組合が実施する際の課題
発行日:
2022/03/01
公開日:
2023/02/22
久保 依子
マンションみらい価値研究所 所長

研究概要

 専有部分の配管工事を共用部分と一体化して実施する場合(以下「一体化工事」という)、の合意形成には、どのようなハードルがあるのだろうか。

 当初の仮説として「修繕積立金を取り崩し、専有部分の工事費用に充当することは、専有部分の工事は区分所有者が行うこととしている区分所有法や管理規約の原則と異なる。」という点において反対意見が多く合意形成が困難になるのではないかと考えた。

 一体化工事については、その是非について多くの論文が出されている。この点について議論するつもりはない。

 法律論は別として、今回の調査の結果、確かに一部にこの「区分所有法や管理規約の原則と異なる」という意見はあるものの、最も問題となるのは、「先行して工事を行った区分所有者への補償」をどのようにするのかという点にあることがわかった。

 多くの管理組合では、区分所有法をめぐる議論ではなく、「補償額をいくらにするのか」に多くの議論の時間が費やされている。

 つまり、今後、一体化工事を実施しようとする管理組合があるなら、管理規約の改正よりも、補償金額の検討を充分に行う必要がある。

 専有部分の配管工事を実施していない区分所有者からすれば、本来であれば自らが費用負担して実施しなければならない工事を管理組合が実施してくれるというのであるから、反対する理由は少ない。むしろ、有難い話であろう。何も総会の場で区分所有法や管理規約の記載を持ち出し反対する必要はない。また、先行して工事を行った区分所有者は、その補償金額について納得がいく金額の提示を求めたいであろう。

 つまり、一体化工事の合意形成において越えなければならないハードルは、区分所有法や管理規約における負担区分ではなく、先行して工事を行った区分所有者への補償金額にあると言える。
 一体化工事を検討した11事例から、合意形成に必要なプロセスを探る。

共用部分の配管の取替えと専有部分の配管の取替えを同時に行う事例 [6.0MB]

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