年末のご挨拶

今年も残すところあとわずかとなりました。

マンションみらい価値研究所も4年目を迎え、レポートやコラムによる情報発信、そして新しいテーマによるセミナーの開催など数多くの取組みに挑戦することができました。これも皆様の温かいご支援の賜物と存じます。誠にありがとうございました。厚く御礼申し上げます。

さて、今年1年を締めくくるにあたり、本年のマンション管理について振り返り、来年の活動の抱負を述べさせていただきたいと思います。

①マンション標準管理規約改正、管理会社による第三者管理者方式の検討が大詰めに
この年末も押し迫った中でも、国土交通省が開催するマンション標準管理規約改正、管理会社による第三者管理者方式のワーキンググループでは活発な議論がなされています。年明けに1~2回程度の議論がなされた後、それぞれの案についてパブリックコメントが募集される予定です。

ワーキンググループの議論については、事前に国土交通省のホームページから申し込みをすると誰でもインターネットを通じて傍聴できますので、ご興味のある方は是非、「生」の議論の傍聴をしてみてはいかがでしょうか。来年の前半には、こうした議論から生まれたマンション標準管理規約、管理会社による第三者管理者方式ガイドラインが公表される予定です。来年の最初の話題は、この2つのテーマではないでしょうか。

完成した刊行物をご覧いただくよりも、「この条文は、あの時のあの議論から生じたもの」など背景が見えるとなおいっそう理解が深まるのではないかと思われます。いずれも、これからのマンションの新しい在り方を指し示す重要な指針となるものです。高い関心を持って行方を見守りたいと思います。マンションみらい価値研究所のセミナーでも機会があれば、これらの話題を取り上げていきたいと思います。


②区分所有法改正の議論が進む
区分所有法の改正は法務省が主体となって改正の検討が進められています。マンション管理適正化推進法、マンション建替円滑化法など、国土交通省の議論の進め方に慣れている者としては、少し違和感もありますが、こちらも目が離せない議論となっています。

大きな柱としては、マンションの建替えや敷地売却など「終活のための決議」について改正する方向となっています。しかし、それだけではありません。総会の成立要件や特別多数決議のあり方など、日々の管理そのものを変えてしまうような内容も多く含まれています。来年も議論は続きますが、こちらも関心をもって見守りたいと思います。


③長期修繕計画、積立金計画を主たるテーマに
来年は長期修繕計画、積立金計画を大きなテーマのひとつとして情報発信をしたいと考えています。管理組合の積立金不足は今や社会課題とも言える状況になってきています。

マンション管理計画認定制度などでも、認定基準に適合した積立金計画を立案できるかにより、認定を受けられるかが決まるという管理組合もあります。積立金を値上するにはどうしたらよいか、そうした相談も多く寄せられています。長期修繕計画、積立金計画の抱える課題を皆様と一緒に考える機会を増やしたいと考えています。


メルマガ会員にご登録いただいた方向けに開催しておりますセミナーは、毎回100名を超える視聴者の方に支えられ、月1回の開催を継続することができました。来年も各界の専門家の方をお招きして様々なテーマでご講演をいただこうと考えております。

来年も引き続きよろしくお願い申し上げます。

マンションみらい価値研究所
所長 久保依子

Contact us

マンションみらい価値研究所・
セミナー等についてのお問い合わせはこちら